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夫の年末調整で配偶者控除を間違えた場合の修正方法|妻の収入を申告していなかったときの注意点

妻に副業収入・事業所得があるのに、夫の年末調整で配偶者控除を受けてしまった場合の修正方法を税理士が解説します。確定申告、修正申告、住民税、社会保険の扶養、家族手当への影響も確認しましょう。

妻の収入を少なく見積もって、夫が配偶者控除を受けてしまうケースがあります

夫の年末調整で配偶者控除や配偶者特別控除を受けたものの、後になって「妻の収入が思ったより多かった」「妻が副業や個人事業をしていた」「実は確定申告していない収入があった」と気づくケースがあります。

この場合、夫が年末調整で受けた配偶者控除や配偶者特別控除が誤っている可能性があります。放置すると、夫の所得税や住民税の計算が誤ったままになり、後日、税務署や市区町村から確認を受けることもあります。

ただし、間違えたからといって、すぐに大きな問題になるとは限りません。大切なのは、誤りに気づいた時点で、妻の所得を正しく確認し、夫側の年末調整や確定申告を適切に修正することです。

ちなみに、12月末より随分と前の段階で妻(または夫)の年間所得を予想しなくてはならないので、どうしても予想が外れて、本来受けられない配偶者控除を受けてしまうということはありますし、これは罪ではありません。確定申告で修正すればOKなのです。

まず確認すべきは「妻の収入」ではなく「妻の所得」

配偶者控除や配偶者特別控除を判定する際に重要なのは、単なる売上や入金額ではなく、原則として「合計所得金額」です。

たとえば、妻がパート勤務だけであれば給与収入をもとに判定します。その給与収入から給与所得控除を差し引いた金額が給与所得となるのです。

一方で、業務委託、個人事業、ハンドメイド販売、ネットショップ、美容系の仕事、チャットレディ、ライター、動画編集などで収入を得ているようなケースも多く、売上(収入金額)から必要経費を差し引いた所得を確認する必要があります。

事業所得で青色申告特別控除も適用している場合には、青色申告特別控除を控除した後の金額が所得となります。

また、配偶者控除の対象から外れた場合でも、配偶者の合計所得金額が一定範囲内であれば、配偶者特別控除を受けられる可能性があります。

年末調整前に気づいた場合

夫の会社で年末調整が終わる前に間違いに気づいた場合は、会社に提出した配偶者控除等申告書の内容を訂正します。

年末調整で配偶者控除や配偶者特別控除を受けるには、給与所得者が所定の申告書を給与の支払者へ提出する必要があります。

提出時期は、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日までとされています。

そのため、年末調整が完了する前であれば、妻の所得見積額を正しい金額に直して、会社に再提出するのが基本です。妻の所得が確定していない場合でも、できるだけ実態に近い金額で見積もることが大切です。

年末調整後、源泉徴収票をもらう前に気づいた場合

年末調整の処理後であっても、会社側で再年末調整ができるタイミングであれば、会社に相談して訂正してもらえることがあります。1月末までのタイミングですと再度年末調整に応じてくれる可能性があります。

ただし、会社の処理期限や給与計算のスケジュールによって対応できるかどうかは変わります。早めに気づいた場合は、夫の勤務先の総務・経理担当者に「配偶者の所得見積額に誤りがあった」と伝え、年末調整の訂正が可能か確認しましょう。

このとき、妻の副業内容や細かな事情をすべて会社に説明する必要があるとは限りません。まずは、配偶者控除等申告書に記載した所得見積額が誤っていたこと、控除額の訂正が必要であることを伝えるのが現実的です。

ちなみに、当税理士事務所の経験上は、年末調整後に再計算してくれる会社には小規模企業が多いですね。小回りが利く会社の方が、対応してくれる確率が高いと感じております。

源泉徴収票を受け取った後に気づいた場合

夫が源泉徴収票を受け取った後、または会社での再年末調整ができない時期に気づいた場合は、夫本人が確定申告をして配偶者控除や配偶者特別控除の内容を修正することになります。

たとえば、夫が年末調整で配偶者控除を受けていたものの、実際には妻の所得が多く、配偶者控除を受けられなかった場合には、夫の確定申告で控除を外して税額を計算し直します。その結果、追加で所得税を納めることがあります。

反対に、年末調整では控除を受けていなかったものの、実際には配偶者控除や配偶者特別控除を受けられることが分かった場合には、確定申告により還付を受けられる可能性もあります。

すでに確定申告をした後に間違いに気づいた場合

年末調整の処理後であっても、会社側で再年末調整ができるタイミングであれば、会社に相談して訂正してもらえることがあります。1月末までのタイミングですと再度年末調整に応じてくれる可能性があります。

ただし、会社の処理期限や給与計算のスケジュールによって対応できるかどうかは変わります。早めに気づいた場合は、夫の勤務先の総務・経理担当者に「配偶者の所得見積額に誤りがあった」と伝え、年末調整の訂正が可能か確認しましょう。

このとき、妻の副業内容や細かな事情をすべて会社に説明する必要があるとは限りません。まずは、配偶者控除等申告書に記載した所得見積額が誤っていたこと、控除額の訂正が必要であることを伝えるのが現実的です。

ちなみに、当税理士事務所の経験上は、年末調整後に再計算してくれる会社には小規模企業が多いですね。小回りが利く会社の方が、対応してくれる確率が高いと感じております。

妻本人の確定申告も必要になることがあります

夫の配偶者控除を修正すれば終わり、というわけではありません。妻に副業収入や事業所得がある場合には、妻本人の確定申告が必要になることがあります。

妻が本来申告すべき所得を申告していなかった場合、妻本人の所得税・住民税・事業税の問題が発生します。

また、妻の所得が変わることで、夫が受けていた配偶者控除や配偶者特別控除、住民税、勤務先の家族手当、社会保険の扶養にも影響する可能性があります。

特に、妻が個人事業や業務委託で収入を得ている場合は、経費をどこまで入れられるか、所得区分をどう判断するか、過去何年分の申告が必要かを慎重に確認する必要があります。

なお、妻の所得が基礎控除額以下である場合には、特に申告しなくても良いでしょう。

※青色申告特別控除を受ける場合は申告が必要です。

※消費税の申告が必要となる可能性はあります。

社会保険の扶養や家族手当にも注意

税金上の配偶者控除と、社会保険上の扶養は別の制度です。税金上は配偶者控除や配偶者特別控除の問題ですが、社会保険では夫の健康保険の被扶養者でいられるか、国民年金の第3号被保険者でいられるかが問題になります。

また、夫の勤務先から家族手当や扶養手当が支給されている場合、会社の就業規則や給与規程で独自の基準が定められていることがあります。税金上は大きな問題がなくても、会社の家族手当の基準から外れることはあります。

そのため、妻の収入が増えていた場合には、所得税だけでなく、住民税、社会保険、家族手当への影響も含めて確認することが大切です。

間違いに気づいたら早めに修正しましょう

夫の年末調整で配偶者控除を間違えた場合でも、早めに対応すれば整理できることが多いです。

重要なのは、次の順番で確認することです。

まず、妻の収入・経費・所得を整理します。

次に、妻本人に確定申告が必要かを確認します。そのうえで、夫の配偶者控除や配偶者特別控除が正しかったかを判定します。間違いがあれば、年末調整の訂正、確定申告、修正申告、更正の請求など、時期に応じた方法で直していきます。

「夫の会社に知られたくない」「妻の副業を申告していなかった」「何年分もそのままになっている」という場合でも、放置するより、早めに整理した方が負担を抑えられる可能性があります。

当税理士事務所(会計事務所)では、副業収入や個人事業収入の無申告、夫の年末調整での配偶者控除の誤り、扶養や住民税への影響についてのご相談に対応しています。

妻の収入を申告していなかった場合や、夫の配偶者控除を間違えていた可能性がある場合は、早めにご相談ください。

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