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個人事業主のための税金サポート
運営:税理士事務所century-partners
〒150-0022東京都渋谷区恵比寿南2-21-2 サウスヒル301 ※駐車場有
渋谷区の恵比寿にある税理士事務所です。
お気軽にお電話ください。
個人の方で、確定申告を期限までにできなかった場合は、遅れてでも期限後申告することが大切です。当税理士事務所はそういった無申告の案件にも強いので、お気軽にご連絡くださいませ。
会社員の方が退職して独立起業する場合に、事前の勉強・トレーニングのために起業セミナーに参加されることがあります。集客やマーケティングのセミナー、融資獲得を含めた資金繰りのセミナー、税務や会計に関するセミナー、開業にあたっての心構えのセミナーなど、色々なセミナーがあるものです。
ものによっては、一回限りではなく、何度か通って学ぶ形式になっているスクール型のセミナーもございます。
これらのセミナー代金・スクール代金に関しては、個人事業主等として確定申告をする際に必要経費として計上することができます。事業に直接関連する支出と認められるため、当然にして必要経費なのです。我々税理士としては、もちろん経費であると思っているのですが、起業したばかりの方の中には必要経費にならないと勘違いされてしまっているケースもございますので、こちらで記載させていただきました。
セミナーによっては大変高額なものもあり、スクール形式のものになると十万円単位のお金がかかるものもあります。大きな金額であればあるほど、必要経費にしなかった場合に損する税金も大きくなるので十分にご注意くださればと思います。
なお、中にも悪質なセミナーもあると聞きますので、高額なものにご参加になる場合は慎重に判断をしてくださればと存じます。私もセミナーに参加したことを後悔されている方と何度もお会いしたことがあるので(中には、詐欺に近いものもあるようです)、併せて注意喚起もさせていただきます。
セミナー参加にかかった費用を会計ソフトで経費として落とす場合の適切な勘定科目に関してです。支払手数料のような気もするけれど、そうでもないかもしれないとお悩みになる方もおらっしゃるのです。
結論から言いますと、そこまで勘定科目に対して神経質になる必要はないとは思うのですが、会計ソフトの中に「教育費」「研修費」、もしくはこれらに類似した勘定科目が含まれていれば、それを選択してくださればと思います。もちろん、参加手数料とも言えますので、「支払手数料」で仕訳しても全く問題ないでしょう。
あまり神経質にならなくても良いと言っても、まったく関係性のない勘定科目で処理してもOKという訳ではありません。
複数回分のセミナー参加費をまとめて前払した場合はどうやって仕訳して必要経費に落とすのでしょうか。
例えば10回分のセミナー代金10万円(1回1万円)を前払いで支払ったとします。この場合には、支払の時点で一度「前払金」という勘定科目に計上しましょう。「前払金」という勘定科目はどの会計ソフトでもデフォルトの状態で存在しているでしょう。
以下が支払時の仕訳例です。
○月〇日 (前払金)100,000円 (現金預金)100,000円
続いてセミナーに参加した都度、次のような仕訳で必要経費化していきます。
○月〇日 (研修費) 10,000円 (前払金) 10,000円
一時の経費ではなくて、10回のセミナー参加権を消化するごとに必要経費に落としていくことになるのです。
上記で前払金に計上されていたセミナー代金が返金された場合はどのような仕訳になるかを解説いたします。
中には、契約書において未参加のセミナー代金部分については返金可能となっていることもありますし、そうなっていなくても実際に「内容が乏しい」と参加者が判断した場合には返金に応じてくれる業者もいるものです。
返金時の仕訳例は以下のようになります。
○月〇日 (現金預金) 30,000円 (前払金) 30,000円
このように仕訳をして「前払金」を取り崩すことになるのです。結果的には「前払金」残高は消滅し、「研修費」などの勘定科目で経理した部分のみが必要経費になるのです。
結構多いのですが、セミナーに参加して受け付け時に現金で支払っても、領収書を発行してくれないことがあります。領収書は必ずもらうようにしましょう。それにしても、お願いしても領収書を発行してくれないということは、相手方はセミナー参加費を受け取っても売上にきちんと計上していないおそれすらありますよね。
現金でお金を受け取ったら領収書を発行するのが常識ですので、領収書の発行がないというのはちょっとどうかなとは思いますね。
もしも、お願いしても領収書が発行されない場合でも、事実として参加費を支払っているので必要経費に落として問題ありません。ただし、参加した日付、セミナー開催者名、セミナーテーマ、金額を記載した「出金伝票」を作成して保存するようにしてください。